20世紀の歯科治療を金属・アナログ修復の時代とするならば、21世紀では、セラミックス・デジタル修復の時代といえます。
金属は扱いやすく、強度があり加工しやすい利点があるので歯科治療においても使用されてきましたが、金属同士の接触により帯電しプラークが着き易くなる他、歯質と接着できないために詰めた内部で虫歯が再度進行してしまう、また見た目の問題もありました。
CEREC ACシステムではコンピュターが患者様固有の歯の形態を演算し修復物を設計するため、作り手の癖や、精度にバラつきがありません。
さらに高品位セラミックスブロックを削りだして修復物を作製するために、治療時間も極めて短時間となります。
当院では2010年7月に認可発売されて間もない、最新鋭CEREC ACを大宮区で始めて導入いたしました。
従来のCEREC3Dとは比較にならない解像度を備えたBluecamとデータベースに頼らないBiogenericによる設計によってリアリティを実現します。
CEREC メタルフリー・オールセラミックス治療の利点
- 審美性に優れる
- 帯電しないため、プラークが付着しにくい
- 接着システムにより、抵抗形態のために無駄に歯質を削らずに済む
- 短時間の治療
- 品質の一定化
CEREC ACオールセラミックス治療の流れ
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診査・診断・治療説明
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虫歯・根管治療などの基礎治療
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修復物のための精密形成
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Step1 口腔内のデジタルスキャン
BlueCam:高性能カメラにより今までにない精度で光学印象スキャンニングを行います。
僅か数秒で終了。青色は精密な印です。
今までのような型どりは必要ありません。
Step2 コンピュター上での修復物での設計
コンピュターが高精度な3次元モデルを構築、さらにデータベースからではなく、臨在歯や対合歯の形態から患者固有の理想的な歯の形態を解析し、修復物を設計します。
歯科医師がさらに微調整を加えます。歯の色調を調べ、同じ色調のセラミックスブロックを用意します。
Step3 高速ミリング
コンピュター上で設計された修復物を、ミリングマシンと呼ばれるマシンによって高品位セラミックスブロックから削りだしていきます。
Step4
削りだしたセラミックスブロックを接着性レジンセメントで装着、その後咬み合せの調整を行います。
使用するセメントは24時間で完全硬化するのでご注意ください。
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定期健診によるフォローUP
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実際の症例
大臼歯部のInlay
主訴 |
奥歯の詰め物の隙間に食べかすが入る |
治療期間 |
2か月 |
治療費 |
約5~8万円 |
治療内容 |
局部麻酔の後、金属製の詰め物を除去、虫歯が深く、コンポジットレジンで充填、
歯髄反応がないことを一定期間確認後、窩洞形成を行い
CERECを用いて、スキャニングし、CERECブロックから削り出し作製、接着性レジンセメントで装着 |
治療のリスク |
セラミックスは金属と違い、審美性は高いが、脆いので、咬合接触関係によっては、チップが破折しやすい。 |
小臼歯のInlay
主訴 |
笑った時に、金属の詰め物が見えるのが気になる |
治療期間 |
2日 |
治療費 |
2~5万円 |
治療内容 |
局部麻酔下で金属製の詰め物を除去、虫歯を削除し、窩洞形成を行いCERECでスキャンし、CERECセラミックスブロックを削り出して、詰め物を作製、接着性レジンセメントで装着 |
治療のリスク |
セラミックスは金属と違い、審美性は高いが、脆いので、咬合接触関係によっては、チップが破折しやすい。 |
CEREC治療費
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小臼歯 |
大臼歯 |
e.max B |
Inlay(詰めるタイプ) |
20,000円~ |
25,000円~ |
+5,000円 |
Onlay(中間タイプ) |
35,000円~ |
45,000円~ |
+5,000円 |
クラウン(被せるタイプ) |
45,000円~ |
65,000円~ |
+6,000円 |
(消費税は別途)
CERECは保険外診療となります。
虫歯の処置、歯石・プラーク除去、根管治療、TEKなどの基本治療が別途必要な場合があります。
明示してある治療費の他に、治療上必要な処置について実費ご負担頂きます。
お口の中の状態によっては、治療対象外となる場合があります。
患者様ご自身で、治療方針(被せ物タイプ、治療の順番など)を決めることは出来ません。
セラミックブロックの色と臨在歯の色は完全にマッチングしません。
色調の完全なマッチングを希望される方は、技工士によるジルコニア修復をお勧め致します。
接着システムは24時間で完全硬化しますので、その間は出来るだけ咀嚼しないでください。